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ナスはじめました

2018年6月12日

江戸東京野菜「雑司ヶ谷ナス」


 昨夏のことです。「雑司ヶ谷ナスについて教えてほしい」と、高校生が訪ねて来ました。私は、「雑司ヶ谷ナス」という名称を聞くのも初めてだし、何も知りませんでした。
そこで、その場で学生とPCで調べてみたところ、江戸東京野菜のひとつに「雑司ヶ谷ナス」というものがあることがわかりました。早速JAに電話をかけ、江戸東京野菜に詳しい担当の方に話をきくことができました。

 江戸東京野菜とは、江戸時代から東京に至る中で、江戸市中や近郊で栽培されてきた野菜(練馬大根・吉祥寺の東京うど・新宿の内藤唐辛子など)のことです。子どもでも食べやすいように 品種改良されている現代の野菜と異なり、 野菜本来の味を楽しむことができます。

「雑司ヶ谷ナス」もそのひとつで、別名「山ナス」と呼ばれ、江戸から大正時代にかけて雑司ヶ谷地区一帯で栽培されていました。
現在、豊島区といえば池袋副都心のイメージで、農業とは無縁な感じがしますが、かつては農業が盛んに行なわれており、江戸時代、徳川幕府に献上されていた記録も残っています。

 JA東京あおばでは、農業生物資源ジーンバンクからタネを取り寄せて栽培を始め「雑司ヶ谷ナス」を復活させました。現在は練馬や板橋の一部の農家が、少量ながら栽培をしているとのこと。
そこで「雑司ヶ谷ナスをまた雑司ヶ谷で」という思いから、当山の門脇で栽培を始めました。お盆のお供えにしたいと思っています。なにぶん素人なので、上手く育つかわかりませんが、収穫できる日を楽しみに水やりをしています。
 
このナスは、小ぶりで皮がかたく、味は甘い。熱を加えると、とろみが出るのが特徴だそうです。

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