厳島団参記
2012年1月1日
あけましておめでとうございます
本年もよろしくお願いいたします
厳島団参記
本年も皆様にとって良い年でありますように。
厳島団参レポートです。
—団参に参加して— (檀徒M.M記)
10月26日、厳島神社千畳閣法要参列の旅に羽田空港を飛び立った。一時間程で静かな山間にある広島空港に着く。予約のバスで山陽道路を呉方面に向かって走り昼食場所「かき船かなわ」に着いた。期待した牡蠣料理だったが時期が早かったため小粒で少々寂しかった。他の全ての料理を堪能し、広島平和祈念資料館へ向かった。中には原爆投下当時の写真等が展示されていた。この公園は広島の中心部にあり、世界の恒久平和を願って爆心地に近い場所に建設され、世界遺産に登録されている原爆ドームや原爆死没者慰霊碑などがあった。この広い公園で戦時中の出来事などを話合いながら一休みし、宮島口港へ向かった。フェリーに乗り間もなく宮島港に着き、出迎えの案内でホテルへ。夕食の穴子料理に満足し響き渡る和太鼓の演奏に感銘した。
朝、徒歩で厳島神社へ。そびえ立つ朱塗りの大鳥居を拝しながら神社に着いた。丁度満潮時のため入り口には小さな波が寄っていた。
本社を中心に「客神社」「門各神社」など配置され「楽房」「能舞台」などがその間に設けられ、また「長橋」「反橋」などが架けられ建物は回廊でつながれている。鮮やかな朱塗り、檜皮葺きの荘厳な屋根、清楚に配列された柱、ゆったりとした板敷き床など平安時代にその極みに達した寝殿造りの建築美を誇っている。
この後、宝物館を拝館。平安朝後期、平清盛が安芸の国在任中崇敬し一門が奉納したといわれる「平家納経」の巻物や銅製経箱を拝観した。何百年も経った現在まで色褪せることなく当時のまま保管されている経巻に胸を打たれた。平家納経を訳読された本納寺先々代兜木正亨先生の偉大さにも感激した。
雅の世界に思いをはせながら商店街を通り、昼食の店へ。穴子丼が美味だった。
千畳閣へ向かう途中で見た「龍ぜんの松」は、横へ二本、長さ約六メートルくらい伸びていて龍の姿に似せた枝振りの美しさが印象的だった。千畳閣に登り、隣に見える五重塔を眺め、少し早い紅葉の景色に自然の美しさを感じた。千畳閣の建物は豊臣秀吉が毎月千部経を読誦し戦没将士を慰霊するため建立した大経堂であり、この経堂で厳修される日蓮宗声明師会連合会による法華経読誦大施餓鬼法要に参列させて頂いた。時間の都合で最後まで拝経できず残念だったが、素晴らしい秋晴れの好天気に恵まれ、意義深い旅行だった。
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